貧困生活~46歳、競馬で幸せを掴む男~

貧困生活の中でも、何か楽しみがなければ生きていけません。なので、競馬で稼いで幸せを掴もうと思います。自分で言うのもなんですが、結構当たりますよ!

死と直面して···

全てを失った自分

妻がいなくなってからも、トラックドライバーを続けていた。
学歴のない自分には、こんな仕事しかないから。

休みなく働き、家に帰る時間もないほど働いた。
それでも、手取りは20万にもならない。
嫌気がさした。
学歴がないだけで、こんなにも周りと差がつくもんなのか?
ほんとに、死のうと何度も思った。
家に帰る暇がないから、家を引き払いトラックで寝泊まりするようになった。
なにしろ、家には誰もいないし、何もないんだから。

こんな生活を続けて、半年が過ぎたころ、疲れていたのか居眠り運転をしてしまった。
そりゃそうか、24時間ほとんど休みなんてないんたから···
山の中の国道を走っていて、うとうと···
次の瞬間、味わった事のない衝撃が!
目を開けると、壁みたいなものが見える。
ガラスは粉々に砕け、自分のおなかにはハンドルが食い込んでいる。
「やってしもた···」
事故だとわかった。
ノーブレーキでトレーラーに突っ込んでしまった。
運転席で挟まれ、動けない。
今、自分や車がとうなってるかわからない。
意識も朦朧としている。
「死ぬのか?」
それでもいいか。
そう思った。

レスキュー隊が到着して、助け出されると、不思議な事に痛みも何もない。
ただ頭がぼーっとしてるだけ。
なんと、無傷だった。
トラックは大破し、原型が残っていない。
でも、自分は助かった。
レスキュー隊も驚くほど、かすり傷ひとつない。

今まで死のうと考えていた考えが変わった。
生きてる!
生きたい!!

この会社に見切りをつけ、あらたな道を歩むきっかけになった。
そして、社長に退職を申し出ることにし、会社へと向かった。




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